転職に有利な資格|試験内容・受験料まとめ
転職活動を有利に進めるため、資格試験の勉強に励む方も多いでしょう。一口に資格といっても、その種類は業種問わず通用するものから、専門職に特化した高度なものまでさまざまです。再就職をスムーズに実現するために、転職ニーズに合わせた資格取得を目指しましょう。そこで今回は、転職・再就職に有利な資格をご紹介。試験内容や受験料に関する情報も交えてお伝えしますので、今後の活動の参考にしてください。
幅広い業種で役立つ資格3選
資格を転職活動に生かしたいけれど、希望の業種があるわけでもない……。そんなときは、幅広い業種で通用する資格の取得チャレンジからはじめてみましょう。おすすめなのが、次の3つの資格です。
TOEIC
英語力を試す検定試験であるTOEICで高得点を出せば、高い英語スキルが認められ、多くの職場で有利となります。グローバル化が進む昨今、英語力を持つ人材獲得に積極的な企業も増えています。今後その流れが加速することが予想され、TOEICで高得点を得ておくことは転職活動を有利に進めるうえで無駄ではありません。
多くの企業が採用の目安とするTOEICの最低ラインは600点。外資系企業や大手の海外支店などで働きたい場合、800点が採用基準とされます。TOEICの受験料は5,725円ですが、インターネットで申し込んだ場合は1年後、割引価格5,092円での受験が可能です。
日商簿記
日商簿記は、簿記に関する知識と実務スキルを判定する資格で、レベル別に1級・2級・3級に分かれます。この資格も業種・職種問わず幅広い分野で生かせることから、毎年多くの受験者が取得にチャレンジしています。
日商簿記の資格を持てば、企業はあなたを「数字に強い人材」と見るでしょう。経理職に限らず、営業でも収支や採算を見て業務プランを作成する能力が求められるため、多くの職種で生かせる資格です。
受験料は「1級7,710円」「2級4,630円」「3級2,800円」です。3級は簿記の基礎レベル、2級は財務担当と経営管理が任せられるレベルです。1級となると経営分析能力があると見られ、公認会計士や税理士など国家資格への登竜門としても位置づけられます。
中小企業診断士
経営や組織運営のアドバイスができる国家資格が、中小企業診断士です。経営コンサルタントを目指す方に限らず、管理職志望やキャリアアップに意欲的な方におすすめの資格です。
経営・ビジネスに関する高度人材と評価されることから、受験者も増加傾向にあります。その知識とスキルを認め、資格保持者に手当やお祝い金を支給する企業も多いです。この資格があれば、管理職候補として採用される可能性も小さくありません。
中小企業診断士の試験は1次試験と2次試験の2段階方式で、1次試験は筆記のみ、2次試験は筆記式と口述式によって合否を決めます。試験内容は経済学や財務・会計、企業経営論から、流通・マーケティング、組織・人事に関することまで、多岐にわたります。それだけに勉強範囲も広く、難易度も高いですが、資格を取れば向学心や真摯に取り組む姿勢を高く評価してくれる可能性も高いです。
中小企業診断士の1次試験の受験料は13,000円、2次試験は17,200円です。
業種・職種別で見る転職に有利な資格を紹介
中には、資格がなければ働けない業種・消腫もあります。
危険物関係
石油ガスや化学薬品などの危険物の取り扱いを間違えれば、大事故や大災害のリスクも否定できません。そのため、これらを扱える専門職は、国や都道府県が認める国家資格取得者のみとなります。代表的な資格に、「危険物取扱者」「消防設備士」「石油機器技術管理士」「防火対象物点検資格者」などがあります。
医療分野
医療の分野は専門的で高度な知識と技術が求められます。代表的なのが、医師や看護師、薬剤師、臨床心理士、管理栄養士など。これらの資格は専門の大学・学校に通ってしかるべき教育を受ける必要があるため、短期間では取得できません。転職を希望するなら、じっくり腰を据えて勉学に励む必要があります。
土木建築関係
建物建設に関する資格には、建築士や電気主任技術者、施工管理技士などがあります。設計・施工・建築・設備関係に関する知識はもちろん、住人や利用者が安心して活用できるための安全管理のノウハウも求められます。
専門職でない限りは必勝の資格はない
転職や再就職のために資格取得をすると有利になるのは、基本的に専門職だと考えておきましょう。中にはどんな業界や業種でも役立つ資格はあるものの、就職の決定打となるのは、やはり専門的な知識や技術を証明する資格です。専門職の資格は、その人が持つ能力やスキルを、誰にでも明らかな基準にしたがって評価します。資格取得の難易度は高くなるものの、即戦力が重視される転職や再就職の市場において、採用する側からの信用を得られるという大きなメリットがあるのです。
また、資格によって知識や技術が証明されると、それが給与にも反映されることがあります。転職や再就職で“必勝”の資格取得を検討しているのであれば、最終的に専門職への就職を目指してみてはいかがでしょうか。
まとめ
転職・再就職に有利な資格をご紹介しました。冒頭でお伝えした通り、企業は資格そのものより、取得のために取り組んだ努力や姿勢を評価します。資格は転職・再就職を果たすための手段に過ぎません。検定試験にチャレンジする際は、ぜひそのことを肝に銘じて勉学に励んでください。